個人でやっているポケ☆ダンの擬人化二次創作です。
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始まり~最初の悲劇~
終わりはいつでも突然だ
決して報告など優しい事はない
それでも生き物が明日を夢見るのは
始まりを知っているから
「親父殿。お願いがある」
伊佐那は聖者を前にして緊張していた。
成長した体はまだ青年とは呼べないが、少年でもなくなった。
少し低くなった声はまだ威圧感を出せていない。
「なんだい?お前が私に願い事とは珍しい・・・いや、初めてか?」
からかう様に聖者は言う。
伊佐那は内心、心臓が破裂しそうなほど緊張していた。
それでも意を決して言葉を形作る。
「砂月を・・・俺達の運命から外してほしい」
聖者にとって全くの予想外な言葉だった。
少し成長してから清華から聞かされた運命。
神様のために輪廻を繰り返して、世界を守っていく
特別だと言われた。
ある奴は嬉しがって万歳していた。
またある奴は泣きそうな表情で諦めたような溜め息を零した。
仲間がいると喜ぶ奴、絶対に嫌だと叫ぶ奴、食い気を先行させる奴、戦いたい奴・・・
俺はリーダーだと言われ、少し嬉しかった。
こいつらとなら平気かなと思っていた。
でも、いつもは明るい砂月の様子がおかしかった。
「どうしたん?砂月のお嬢?」
空星も気になったのか、声をかける。
しかし、砂月はなんでもないと言うとどこかへ行ってしまった。
気になって後を追った。
そして川のそばで体育座りしている砂月を見つけた。
「砂月」
「伊佐那?何か用かな?」
明るく振舞ってはいるものの、どこか影がある。
小川の中には魚はいない。
何故かは知らない。誰も教えてくれない。
必要な事は運命の内容と、未来についてだけ。
「どうしたんだ?嫌なのか、運命が・・・」
「・・・嫌じゃないの?」
逆に聞き返された。予想外だった。
砂月なら仲間と一緒なら頑張れる、というと思ってた。
でも違った。
「決められているなんて・・・嫌だよ。皆と出会えたのだって、私自身の力ではないんだよ!!?」
俺とは違っていた。俺は運命がなかったら会えないと思っていたから。
砂月も空星も、他の皆も全員会えなかったと思う。
運命と聖者様の導きで決まったと、ずっと考えていた。
「生きてから死ぬまでの全てが聖者様の決める事なんて・・・まるで人形と同じだよ?」
「違う!そうじゃなくて、俺達は神様の手助けをするだけで・・・」
「助け終わったら?その世界で助け終わったら・・・どうなるの?」
考えた事もなかった。違う、考えようとしなかった。
助けた後はまた他の神様の手助けを・・・でも、終りが来たら俺達は。
「お嬢、旦那。まだ来てもいないことに悩んでもしょうがないっしょ?」
空星が木の影から顔を出して言う。
最初から聞いていたらしい。多分、俺と同じ様に砂月の様子が気になったのだろう。
「どうせここでの記憶はなくなるんだしさ、新しい生き方を自分なりに楽しんだ方が楽だよ?」
明るく言う空星の顔は、いつもと変わりはない。
記憶をなくすのは三つ子という存在らしい。一度見たことがあるが、少し不安だ。
なんだか悪戯と称して、誰かの記憶を残しそうで。
「そう・・・だね」
砂月が不安そうな顔をしつつも、明るく答える。
その姿に少し胸が痛んだ。
こんな顔をさせるために俺は砂月を追っかけたんじゃないんだ。
話が最初に戻る。
聖者は伊佐那の願いを聞き受けた。
否、聞きうけた振りをして砂月をある部屋へと呼んだ。
無機質な機械で埋め尽くされた部屋。
点字達を管理するそこは、誰も近付かない部屋だった。
「聖者様、話ってなんですか?」
「うん。少し近付いて」
聖者の言われたとおりに砂月は近付いた。
すると聖者が手を伸ばし、砂月の首に触れた。
ゴキッ
骨が折れる鈍い音がした。
何のためらいもない力で、一瞬にして首を折った。
砂月は声も出せずに目を見開いた後、静かに目を閉じ力なく体を崩した。
聖者は唱えるように言葉を紡いでいく。
神を裏切る者の運命の歯車を一つ外せ
幸せと言う名の歯車を
決して安らかな死が訪れないように
決して楽しい生が訪れないように
決して生きてて良かったと思えないように
言い終えた後、聖者は砂月を床に放置したまま出て行こうとする。
咄嗟に後ろから感じた凄まじい殺気に、勢い良く振り返る。
だが、そこには誰もいない。
聖者は気のせいだと思い、部屋を後にした。
小さな足音が部屋の中に入ってきた。
眠そうな欠伸に、掛け布団を引きずる音。
「ふぁ・・・ここはどこりゃろ?」
眠いのか呂律が変な言葉だった。
そして床に横たわっている砂月を見て、近くへと寄って行く。
半分しか開いていない目で、砂月を見つめる。
「お姉ちゃんも眠いの?だからここで眠ってりゅの?僕、叶と言いますけど、僕も眠い・・・くぁ」
問いかけても、返事は返って来ない。
首をかしげ、もう一度声を出す。
「ここで寝たりゃ風邪ひいちゃうよ。・・・?」
傍まで行き、屈んで体に触れる。
微妙に温かさを残した体と、肉の塊のような感触。
「これは・・・なんだろう?生き物?」
その問いに答えるように、部屋の隅にあった黒い影がゆらりと動く。
影はどんどん大きくなり、人が通れそうな大きさになる。
「・・・誰でしゅか?皆が言っている問題の者?」
「違う。俺は・・・俺は・・・」
出てきた生き物に叶は目を見開く。
丸い目に映る生き物は、戸惑ったように言葉を紡いでいく。
「俺は・・・まだなにもない」
その声に響きは哀しさと怒りが含まれていた。
「親父殿、砂月は運命から外れたのですか?」
「ああ。お前の初めての願い事だ。ちゃんと叶えたよ」
「ありがとうございます。・・・砂月、幸せな生が送れるといいですね」
「そうだね。あの子ならきっと・・・」
聖者の目に映る伊佐那は嬉しそうな顔をしている。
また聖者も笑顔でいた。いつもと変わらない優しい笑顔で。
あとがき
なかなかエグイ話かもしれないですが、これは最初から決まっていた話です。
書いている私自身もきつかった。正直死ネタは苦手なんです。いや、まじで。
これからどんどん死んでいったり血生臭くなったりします。
憎しんだり、怒ったり、泣いたり、そして決して変わらない状況だけが残っていく感じ。
聖者は決して悪ではないんです。でも善でもないです。
まずあの存在に善悪を語らせようとするのが無理なんです。だって聖者なんだもん!!
この話は多分暗いお話になります。そしてだんだんメインが影メンバーになります。
まだ台詞のない●●や☆☆まで出てきます。もうなにがなんだか分かりませんww
とりあえずハッピーエンドというよりはトゥルーエンドみたいな。
繋げる為のお話だと思っていただけると嬉しいです。
え?後書が長いって?
書いてるほうも辛いお話ですから、後書で発散したいんですよ(泣)
決して報告など優しい事はない
それでも生き物が明日を夢見るのは
始まりを知っているから
「親父殿。お願いがある」
伊佐那は聖者を前にして緊張していた。
成長した体はまだ青年とは呼べないが、少年でもなくなった。
少し低くなった声はまだ威圧感を出せていない。
「なんだい?お前が私に願い事とは珍しい・・・いや、初めてか?」
からかう様に聖者は言う。
伊佐那は内心、心臓が破裂しそうなほど緊張していた。
それでも意を決して言葉を形作る。
「砂月を・・・俺達の運命から外してほしい」
聖者にとって全くの予想外な言葉だった。
少し成長してから清華から聞かされた運命。
神様のために輪廻を繰り返して、世界を守っていく
特別だと言われた。
ある奴は嬉しがって万歳していた。
またある奴は泣きそうな表情で諦めたような溜め息を零した。
仲間がいると喜ぶ奴、絶対に嫌だと叫ぶ奴、食い気を先行させる奴、戦いたい奴・・・
俺はリーダーだと言われ、少し嬉しかった。
こいつらとなら平気かなと思っていた。
でも、いつもは明るい砂月の様子がおかしかった。
「どうしたん?砂月のお嬢?」
空星も気になったのか、声をかける。
しかし、砂月はなんでもないと言うとどこかへ行ってしまった。
気になって後を追った。
そして川のそばで体育座りしている砂月を見つけた。
「砂月」
「伊佐那?何か用かな?」
明るく振舞ってはいるものの、どこか影がある。
小川の中には魚はいない。
何故かは知らない。誰も教えてくれない。
必要な事は運命の内容と、未来についてだけ。
「どうしたんだ?嫌なのか、運命が・・・」
「・・・嫌じゃないの?」
逆に聞き返された。予想外だった。
砂月なら仲間と一緒なら頑張れる、というと思ってた。
でも違った。
「決められているなんて・・・嫌だよ。皆と出会えたのだって、私自身の力ではないんだよ!!?」
俺とは違っていた。俺は運命がなかったら会えないと思っていたから。
砂月も空星も、他の皆も全員会えなかったと思う。
運命と聖者様の導きで決まったと、ずっと考えていた。
「生きてから死ぬまでの全てが聖者様の決める事なんて・・・まるで人形と同じだよ?」
「違う!そうじゃなくて、俺達は神様の手助けをするだけで・・・」
「助け終わったら?その世界で助け終わったら・・・どうなるの?」
考えた事もなかった。違う、考えようとしなかった。
助けた後はまた他の神様の手助けを・・・でも、終りが来たら俺達は。
「お嬢、旦那。まだ来てもいないことに悩んでもしょうがないっしょ?」
空星が木の影から顔を出して言う。
最初から聞いていたらしい。多分、俺と同じ様に砂月の様子が気になったのだろう。
「どうせここでの記憶はなくなるんだしさ、新しい生き方を自分なりに楽しんだ方が楽だよ?」
明るく言う空星の顔は、いつもと変わりはない。
記憶をなくすのは三つ子という存在らしい。一度見たことがあるが、少し不安だ。
なんだか悪戯と称して、誰かの記憶を残しそうで。
「そう・・・だね」
砂月が不安そうな顔をしつつも、明るく答える。
その姿に少し胸が痛んだ。
こんな顔をさせるために俺は砂月を追っかけたんじゃないんだ。
話が最初に戻る。
聖者は伊佐那の願いを聞き受けた。
否、聞きうけた振りをして砂月をある部屋へと呼んだ。
無機質な機械で埋め尽くされた部屋。
点字達を管理するそこは、誰も近付かない部屋だった。
「聖者様、話ってなんですか?」
「うん。少し近付いて」
聖者の言われたとおりに砂月は近付いた。
すると聖者が手を伸ばし、砂月の首に触れた。
ゴキッ
骨が折れる鈍い音がした。
何のためらいもない力で、一瞬にして首を折った。
砂月は声も出せずに目を見開いた後、静かに目を閉じ力なく体を崩した。
聖者は唱えるように言葉を紡いでいく。
神を裏切る者の運命の歯車を一つ外せ
幸せと言う名の歯車を
決して安らかな死が訪れないように
決して楽しい生が訪れないように
決して生きてて良かったと思えないように
言い終えた後、聖者は砂月を床に放置したまま出て行こうとする。
咄嗟に後ろから感じた凄まじい殺気に、勢い良く振り返る。
だが、そこには誰もいない。
聖者は気のせいだと思い、部屋を後にした。
小さな足音が部屋の中に入ってきた。
眠そうな欠伸に、掛け布団を引きずる音。
「ふぁ・・・ここはどこりゃろ?」
眠いのか呂律が変な言葉だった。
そして床に横たわっている砂月を見て、近くへと寄って行く。
半分しか開いていない目で、砂月を見つめる。
「お姉ちゃんも眠いの?だからここで眠ってりゅの?僕、叶と言いますけど、僕も眠い・・・くぁ」
問いかけても、返事は返って来ない。
首をかしげ、もう一度声を出す。
「ここで寝たりゃ風邪ひいちゃうよ。・・・?」
傍まで行き、屈んで体に触れる。
微妙に温かさを残した体と、肉の塊のような感触。
「これは・・・なんだろう?生き物?」
その問いに答えるように、部屋の隅にあった黒い影がゆらりと動く。
影はどんどん大きくなり、人が通れそうな大きさになる。
「・・・誰でしゅか?皆が言っている問題の者?」
「違う。俺は・・・俺は・・・」
出てきた生き物に叶は目を見開く。
丸い目に映る生き物は、戸惑ったように言葉を紡いでいく。
「俺は・・・まだなにもない」
その声に響きは哀しさと怒りが含まれていた。
「親父殿、砂月は運命から外れたのですか?」
「ああ。お前の初めての願い事だ。ちゃんと叶えたよ」
「ありがとうございます。・・・砂月、幸せな生が送れるといいですね」
「そうだね。あの子ならきっと・・・」
聖者の目に映る伊佐那は嬉しそうな顔をしている。
また聖者も笑顔でいた。いつもと変わらない優しい笑顔で。
あとがき
なかなかエグイ話かもしれないですが、これは最初から決まっていた話です。
書いている私自身もきつかった。正直死ネタは苦手なんです。いや、まじで。
これからどんどん死んでいったり血生臭くなったりします。
憎しんだり、怒ったり、泣いたり、そして決して変わらない状況だけが残っていく感じ。
聖者は決して悪ではないんです。でも善でもないです。
まずあの存在に善悪を語らせようとするのが無理なんです。だって聖者なんだもん!!
この話は多分暗いお話になります。そしてだんだんメインが影メンバーになります。
まだ台詞のない●●や☆☆まで出てきます。もうなにがなんだか分かりませんww
とりあえずハッピーエンドというよりはトゥルーエンドみたいな。
繋げる為のお話だと思っていただけると嬉しいです。
え?後書が長いって?
書いてるほうも辛いお話ですから、後書で発散したいんですよ(泣)
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