個人でやっているポケ☆ダンの擬人化二次創作です。
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ep2-2 ギルド入門
朝はなんとなく嫌いだ。
なんか怖い感じがする。大きな一つの目がこっちに迫ってきて・・・
どこか怖い所へ連れて行こうとする。
でも、これ何の事だっけ・・・
「おいっ!!おおおいぃっっっっっ!!起きろおおおおおおーーーーーー!!!朝だぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉー!!!」
頭の中で鐘が響くような感触だ。
これ公害と認定されて良いんじゃないんだろうか。
そう思うくらい声がでかい。
「いつまで寝てンだよーーーーーーっ!!早く起きろーーーーーーっ!!」
第二の鐘が頭中で鳴り響く。
むしろこれのせいで永眠しそうな勢いだ。
この騒音の原因、あとで覚えていやがれ。
「み、耳がぁ・・・」
砂月が手で耳を押さえながら呻く。
効果はあんまりないようだ。
「寝惚けてンじゃねーーーーーーー!オレはドゴーム。弟子の一匹だ」
俺の心の中のブラックリストに、今の名前が書かれた。
デスなんとかではないのは、俺がこの手で倒したいからだ。
「急げ!集合に遅れると、とんでもないことになるぞ!」
さっきの大声とは違って、声に少し震えが入ってる。
しかも顔を見れば少し青ざめている。
「もしもプクリン親方を怒らせて・・・その逆鱗に触れた日にゃ・・・」
思い出しているのか、声だけでなく体も震え始めている。
あの変なテンションのピンクの丸い物体・・・
どんな修行をさせているのだろうか・・・
「あの親方の・・・・・・たあーーーーーーーーーーーーっ!!・・・・・・を食らった日にゃ・・・」
具体的に何かあるのかと、待ちわびていたら。
「ああ考えただけでも恐ろしい・・・ブルブル・・・」
話せよ!!何があったかを!!
詳しく!!
「とにかーーーくっ!オマエらが遅れたせいでこっちまで、とばっちりくうのはゴメンだからな!」
結局話さないままか。
まぁ、あの大きい声が無くなっただけでも良いか。
てか、さっきの技のハイパーボイスとかじゃないよな?
そうだったら殺す気だったのかと、問い詰めたくなる。
「早く仕度しろよな!!」
そう言って、大急ぎでドゴームは部屋から去っていった。
しょうがないのでこちらも仕度を始める。
「うう・・・まだ耳がキーンとしてるよう・・・」
同感だ。
寝起きでは最悪の部類だ。
「なんか仕度とか言ってたような気が・・・えっ!あっ、そっか」
思い出したように砂月が、声を大きくする。
「私達プクリンのギルドに弟子入りしたのよね」
そう言って感動しているのか、上を見上げたまま動かない。
まぁ、憧れのギルドに入れたのだから無理ないことなのかもしれない。
「ん?ということは・・・わー!!寝坊だよ!急ごう!伊佐那!」
俺の襟首を掴んで、急いで集合場所に行く砂月。
首が絞まる!てか結構力が強いぞ、おい!!
「遅いぞ!新入り!!」
さっきのドゴームが大きな声で言う。
わざわざ起こしに来てくれたので、何も言うまいが・・・
でも殺気は出させてもらおう。
「おだまり!オマエの声は相変わらずうるさい!!」
ドゴームの大声に負けず、ぺラップが声を張り上げる。
しかしドゴームのより耳に痛くない。
発声の仕方によってこんなに変わるものなのかと、思わず感心してしまう。
「うーーーーーー・・・」
悔しそうにドゴームが唸り声をあげている。
それも気にせず、ぺラップは話を進める。
「全員集まったようだな」
集まった面々を見て、ぺラップは満足そうに言う。
「よろしい♪では、これから朝礼をおこなう。親方さまー♪全員揃いました♪」
下のほうを向いているプクリンにぺラップは声をかける。
そしてもう一声。
「それでは親方さま♪一言お願いします」
「・・・・・・・・・・・・ぐうぐう・・・・・・ぐうぐう・・・・・・ぐーう ぐうぐう・・・・・・」
(寝てんじゃねーか!!!!)
思わず心の中で突っ込む。
すると周りが小さく何かを言っている。
(プクリン親方って相変わらず凄いよな・・・)
(ああ。ホントそうだよな・・・)
(ああやって朝は起きてるように見えて・・・)
(実は目を開けながら寝てるんだもんな・・・)
凄いとかそういう事の前に、駄目だろソレ。
呆れて言葉でないくらいだ。
「ありがたいお言葉ありがとうございましたぁ♪」
何事もなかったかのようにぺラップが進行させていく。
なんだ?電波か?電波を受信すりゃぁ聞こえるんか?ありがたいお言葉は?
俺には全く聞こえなかったんだが・・・
「さあ皆♪親方さまの忠告を肝に命じるんだよ♪」
いや、だからいびきしか聞こえなかったんだけど・・・
まぁどうでもいいや。考えたら負けだ、俺。
「最後に♪朝の誓いの言葉!始めッ♪」
周りが大きく息を吸う音が聞こえた。
「せえ~~~のっ!
ひとーつ!仕事は絶対サボらなーい!
ふたーつ!脱走したらお仕置きだ!
みっつー!皆笑顔で明るいギルド!」
今・・・一つだけ物騒なのが聞こえたような・・・
俺の気のせいであって欲しい。
「さあ皆っ♪仕事にかかるよ♪」
「おおーーーーーーーーーっ!!
「おい!そんなところをウロウロしてるんじゃない」
皆が解散したあと、俺と砂月はどうしようかと少しうろついていた。
そこをぺラップが注意してきた。
「オマエ達はこっちだ♪オマエ達は初心者だからね。まずはこの仕事をやってもらうよ♪」
そう言われ、掲示板の前まで連れて行かれた。
「これは掲示板。各地のポケモン達の依頼がここに集まってるんだ」
木の板に貼り付けられた膨大な紙の数。
真新しい紙から、古くて擦り切れた紙まである。
「最近悪いポケモン達が増えてるのは知っているよな?」
「うん。なんでも時が狂い始めた影響で・・・悪いポケモン達も増えてるんでしょ?」
砂月の言葉に思わず頭を傾げる。
(時が狂い始めてる?時って時間の事か?それがおかしくなってるというのか?)
そこで更に頭を傾げる。
(そして、そのせいで悪いポケモンが増えてる・・・一体どういう事なんだろうか・・・)
そんな俺の思考を断ち切るようにぺラップの声が俺の耳に入ってきた。
「そのとおり。時の影響で悪いポケモンがわんさか増えてるせいか・・・」
重い溜め息が言葉と共に出ている。
よく見れば顔に疲れがたまっている。
「この掲示板も最近、特に依頼が増えているのだ」
そしてまた溜め息一つ。
重く長い息の吐き方に、どうゆう呼吸の仕方をしているのか気になってしまう。
「また・・・これも時の影響なのかどうかは分からないが・・・」
一呼吸置いた後、ぺラップは静かに告げる。
「最近、各地に広がってきてるのが・・・・・・不思議のダンジョンだ」
(!?不思議の・・・・・・ダンジョン?)
思わず頭にハテナマークを浮かべる。
それに気付いた砂月が説明を始めてくれた。
「伊佐那。昨日、私達で遺跡の欠片を取り返したよね?あそこも不思議のダンジョンだったのよ」
意外な真実に顔を固まらせる。
え?つまり俺は初めての戦闘をそんな訳分からないところでしていたのか?
「不思議のダンジョンは入るたびに地形が変わるし落ちている道具も変わる。
途中で倒れるとお金がなくなるし・・・
道具も半分くらいなくなることがあったりして・・・
ダンジョンの外に戻されるという・・・ホント不思議な場所なんだけど・・・」
ホントというところに力を入れた後、大きな目を輝かせながら満面の笑みで言ってくる。
「でも!行く度にいつも新しい発見があるから・・・探検するにはホントに魅力的な場所なのよ!」
「なんだ!よく知ってるじゃないか♪それなら話が早い♪」
ぺラップが砂月の解説に満足そうな顔を浮かべている。
俺的には色々と突っ込みたい所があるのだが・・・
例えば、そんないろんな問題を不思議で片付けないで、とか。
まぁ、話が進まないのであえて何も言わないが。
「依頼の場所は全て不思議のダンジョンだからな。さて・・・・・・では、どの依頼をやってもらおうかな♪うん♪これが良いかな?」
一枚の依頼書を指で指しながらぺラップがこちらを向く。
その紙に砂月と俺は顔を近づける。
「え~、なになに?・・・」
簡単にまとめれば、バネブーの真珠を探して来い。
あれって取れるモンだったんだ。
てか、これは・・・
「・・・って、これ・・・ただの落し物を拾ってくるだけじゃない!?」
俺の気持ちを砂月が代わりに代弁してくれた。
うん、とても納得いかないよな。
「それより私もっと冒険したいな。お宝を探したり知らない場所を冒険したりとかさあ・・・」
「おだまり!」
「ひゃーーーっ!
ぺラップがまたハリセンをどこかから出し、砂月の頭をはたく。
マジでそれどこから出してんだよ、と言いたくなるくらい出所が分からん。
「新入りは下積みが大切なんだよ!
そう言われてしまえば、ぐうの音も出ない。
「いいかい!念のためもう一度注意だよ!不思議のダンジョンは途中で倒れるとここに戻されるし・・・
お金もなくなるし・・・道具も半分くらいなくなることがあるから気をつけるんだよ!」
意外とキツイ仕打ちだと思う。
誰だ、そんなダンジョンを作った奴。
「さあ!分かったら頑張って仕事に行ってくるんだよ♪」
「ううっ・・・」
さっきのハリセンの事もあり、砂月は素直に従った。
まぁ、あれ結構痛いしな。
岩場の入り口に俺たちは立っていた。
「ここが岩場の入り口ね。バネブーの依頼だと真珠は、ここのB7Fにあるってことだけど・・・」
奥から大きな叫び声と唸り声が響いてきた。
驚いて肩を尖らせる。
「とても危険な場所らしいから気をつけていこうね。伊佐那!がんばろうね!」
「ああ、もちろんだ!金銀財宝・・・ゲフンゴフン!!」
言いかけた言葉を慌てて隠す。
「大丈夫?風邪?」
「あ、ああ。大丈夫だ。さぁ、行くぞ!!」
そう言って、二人で入り口へと足を踏み出した。
多くの敵を倒したあと、奥地で丸く白い物を見つける。
砂月がそれを手に取って見る。
「これがきっとバネブーの真珠だよ!早く持って帰ろう!」
そしてワープゾーンを使って、ギルドに即帰った。
早速バネブーに連絡し、ギルドに来てもらった。
バネブーは嬉しそうに真珠を受け取る。
「あ、ありがとうございます!ワタシこの頭の上の真珠がなかったせいで・・・」
喋りながら頭に真珠をつけている。
それはもう、大事そうにそっと優しく乗せている。
「ここ最近もう落ち着かなくて・・・そこらじゅうピョンピョン跳ねまくり!おかげでもうアザだらけでしたよ・・・」
言いながら体に付いた痣を見せてくる。
至る所に青い斑点が、目に見ても痛さを教える。
「でも、そんな心配も今日からなくなります。本当にありがとうございました!」
そしてバネブーは大量の金とアイテムを出してきた。
「こ、こんな大金貰っちゃってもいいの!?」
手元にあるお金を見て、砂月が焦ったように言う。
俺としてもこんなに貰うのは少し気が引ける。
小悪党から奪うのでは、感じなかった気持ちだ。
「どうぞどうぞ。真珠にくらべたら安いもんですよ。では」
そしてバネブーは嬉しそうに跳ねながら帰っていった。
手元の大金が手を動かすたびに音を鳴らす。
「伊佐那!私達いきなり大金持ちだよ!」
歓喜するように砂月が言う。
これだけあれば、装備とか当分は困らないだろうと、頭の中で計算を始める。
一週間は確実に平気だろう。
そこにぺラップがやってきた。
「オマエたち。よくやったな♪でもお金は預かっておこう」
そう言って砂月の手から色々入った皮袋を取り上げる。
「えっ!?」
「ほとんどは親方さまの取り分♪オマエたちは・・・このぐらいかな♪」
渡された金は10分の1の量。
あまりの落差にすぐに不満を口にする。
「ええ~っ?これしか貰えないの!?酷いよー!」
「ざけんな!!俺達が働いた分だぞ!?焼き鳥にすんゾ!!」
そう言って炎を出そうとしたら、先にハリセン攻撃を食らった。
良い音が痛さと比例している。
「これが ギルドのしきたりなんだよ。ガマンしな♪」
「こんの・・・覚えていやがれ・・・」
「うう・・・」
ハリセンが怖くて何も言えない俺達。
そこに明るい声が入ってきた。
「皆さーーん!おまたせいたしましたー♪食事の用意ができました♪晩御飯の時間ですよーーーーーー♪」
その声に全員で歓喜の声を上げる。
やっぱり食い物には何かしら魔力があると思う。
俺はすっかり、金の恨みが消えた。
とにかく目の前にある食事を勢い良く食べていく。
今更マナーなんて気にしない。
てか・・・部屋の隅ででっかい林檎を嬉しそうに頭で回している親方が気になる。
なんだ・・・あのでかさは・・・
てか、やっぱりあのピンクの丸い物体が考えている事は分からん。
「ごちそうさまーー!凄くおいしかったなあ!」
「お腹が膨れたら眠くなってきたぜ・・・」
「じゃあ皆寝るか。おやすみー!」
「おやすみー!」
そしてそれぞれ各自の部屋へと戻っていく。
俺と砂月も自分の部屋へと向かっていく。
夜、海の音が耳に入る。
リズムが心地良い音は夢へと誘う。
「ねえ、伊佐那・・・今日は色々あって忙しかったね」
砂月が話しかけてきた。
今日の初めての仕事の事らしい。
「でも初めての仕事が上手くいって良かったよ」
「そうだな・・・」
昨日は返事が出来なかったので、今日は返す。
その声を聞いて、砂月は嬉しそうに話を続けていく。
「プクリンの所にお金ほとんど持っていかれちゃったのはくやしかったけど・・・」
「ああ・・・あの鳥、いつか焼き鳥にしてやる」
俺の言葉に砂月がアハハと笑う。
一応本気なんだが、冗談としか思われていないらしい。
「でも、これも修行だから仕方ないし・・・なにより、バネブーに感謝されたのが私凄く嬉しかったよ」
「確かに、俺も感謝されて悪い気はしなかったな」
もしかしたら初めてかもしれない。
あんまり感覚として残っていないからだ。
俺、どんだけ駄目人間だったんだが・・・
「・・・ふあぁぁ。眠くなってきちゃった。私もう寝るよ。また明日頑張ろうね」
「ああ」
「おやすみ。伊佐那・・・」
「おやすみ。砂月」
そして目を閉じる。
海の音が子守唄のように頭で流れる。
今日は良い夢が見れそうだ。
あとがき
主人公、本気で焼き鳥にする気満々です。
機会を見て、やるつもりですが当分はハリセンに撃退されると思います。
何故かぺラップはハリセンを持っているイメージが・・・
なんででしょうね・・・
でも主人公、本気で悪意は持ってません。
だからと言って好意なのかと言われると・・・うーん・・・
とりあえず感情に素直ですね、基本。
この話の後はどれくらいの量で上げようか迷ってます。
小出しの方が楽と言えば楽なんですけどね・・・
なにせ、結構長いですからね(汗)
あと、本編の話で少し省く所が出てきます。
なぜかと言われると・・・メモしてたのが・・・足りなくて・・・
こんな感じですけど、付き合っていただけると嬉しいです。
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