個人でやっているポケ☆ダンの擬人化二次創作です。
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ep2-1 ギルド入門
「ここが プクリンのギルドだよ」
そう言われて見れば大きなプクリンの形をした建物。
その形に疑問を抱きつつも、声には出さない。
(ここは妖精の国・・・ポケットサイズの可愛いモンスターの国・・・)
自分に言い聞かせるようにして、なんとか平常心を保とうとする。
「探検隊になるなら、ここでまずチームを登録して・・・」
砂月はそんな伊佐那の様子に気付かずに説明を続ける。
そこには期待で満ち溢れている。
「一人前になるまで修行しなくちゃならないんだけど・・・」
そう言って砂月は体を震わす。
肩を抱き、ギルドを見上げている。
「なんか怪しげな所だよね。やっぱり」
そこで伊佐那が嬉しそうに顔を上げる。
(やっぱりそう思うよな!?)
しかし次の砂月の言葉に伊佐那は希望の糸を断ち切られる。
「いや。今度は伊佐那も一緒なんだし・・・勇気を出さなくちゃ」
そう言って早足でギルドの入り口に向かう。
伊佐那はそんな無理しなくても、と思いながら様子を見守る。
「ポケモン発見!!ポケモン発見!!」
その声に伊佐那だけでなく、砂月も驚く。
伊佐那は状況が飲み込めず、その場から動けなかった。
「誰の足型?誰の足型?足型はチコリータ!足型はチコリータ!」
「わわっ!!い いや。ここはガマンしなくちゃ・・・」
砂月は頑張って格子の上に立っている。
伊佐那は呑気に一つの事を思っていた。
(あそこの下からスカートの中見えそうだなぁ・・・)
そこで気付くのは人間バージョンが見えるのは自分だけという事。
今すぐ下の奴と位置変わりたいとか馬鹿な事を考えていた。
「・・・よし。傍にもう一匹いるな。お前も乗れ」
伊佐那は誰の事かと辺りを見回す。
砂月は格子の上から退き、伊佐那に話しかける。
「多分、伊佐那の事言ってるんだと思うよ。ここに乗れって」
嫌そうな顔をしながら伊佐那は格子を見る。
(・・・穴の上に細かい格子が張ってあって・・・誰かが上に乗っても落ちないようになっているが・・・)
そこで伊佐那は更に眉を顰める。
(でも、なんか妙なんだよな・・・あそこの上に立ったら足の裏がムズイというか・・・)
そう考えていたら先程より大きな怒声が聞こえてきた。
「おい!そこの もう一匹!早く乗らんか!」
仕方なく伊佐那は溜め息つきながら乗っかる。
「ポケモン発見!!ポケモン発見!!誰の足型?誰の足型?」
そこですぐ返ってくると思った声が、返ってこない。
「足型は・・・足型は・・・エート・・・」
「どうした!?見張り番!ん?見張り番!?見張り番のディグダ!どうしたんだ!?応答せよ!」
(子供の秘密基地の掛け声かよ・・・)
頭を抱えながらも伊佐那は声が帰ってくるまで待つ。
砂月が不安そうな目で見ている。
「んーと・・・エート・・・エート・・・足型はぁ・・・多分ヒノアラシ!多分ヒノアラシ!」
(多分かよ!?)
「なんだ!多分って!?」
大きな怒声が見張り番のディグダを怒鳴っている。
「だ、だってぇー・・・。この辺じゃ見かけない足型なんだもん・・・」
泣き声交じりにディグダが叫んでいる。
喉が痛くなりそうだと伊佐那は他人事のように聞いている。
「あーもう、情けないな!足の裏の形を見てどのポケモンか見分けるのが・・・ディグダ。お前の仕事だろう?」
「そんなこと言われてもぅ・・・。分からない物は分からないよー」
尚も続く言い合いに伊佐那は格子の上から退きたくなる。
砂月はどうしたら良いのか分からず、とりあえず伊佐那に話しかける。
「・・・なんか揉めてるのかな・・・」
「みてぇだな。早くこの上から退きてぇんだけど・・・」
そこで先程の怒声の奴が声をかけてきた。
「・・・待たせたな。まあ・・・確かにヒノアラシはここらじゃ見かけないが・・・」
(見かけねぇのかよ・・・俺もし一人でウロウロしてたら不審者確実だったな)
「でも怪しいものではなさそうだな・・・よし!いいだろう!入れ!」
声と同時にギルドの門が重々しい音を立てながら開いていく。
いきなりの事に砂月が肩を跳ねさせている。
伊佐那は可愛げもなく、どういう仕組みだよとか思いながら見ている。
「ひゃー!緊張してるせいかいちいちビックリだよ」
照れたように言いながら、門の向こうを期待に満ちた目で見ている。
「でも入れる様になったみたいで良かったね。まだドキドキしてるけど・・・。とにかく いってみよう」
そう言って砂月は中へと入っていく。
伊佐那はこれからの事を考えると、今の自分の常識は捨てた方がいいと諦めの境地に入る。
(俺の精神持つかなぁ・・・)
ギルドに足を踏み入れればいきなり梯子があるだけの状態。
どうやら本拠地は地下らしい。
「こ、こんな所に地下の入り口が!!」
「普通は受付とか・・・あぁ、さっきの足型検定がソレか・・・」
疲れたように言いながら伊佐那は梯子に手をかける。
砂月に先に行くように促し、自分は次に降りていく事にした。
(いくら下にホットパンツはいているからって、スカートの中を下から覗く趣味はねぇ)
海岸の洞窟で先に降りてしまい、迂闊にも顔を赤くした事を思い出す。
その二の舞にならぬように伊佐那は今度から砂月を最初に降ろすと決めていた。
降りればそこに多くのポケモン達が会話をし、任務などを受け取っている。
「わぁ~!ここがプクリンのギルドなんだね!ポケモン達がたくさんいるけど皆、探検隊なのかなあ」
子供が感激しているかのような様子の砂月。
伊佐那はと言えば一杯見えるポケモンと、人間バージョンのギャップ差に頭を痛めている。
そこにやかましいが、良く透き通る声のポケモンが声をかけてきた。
「おい!さっき入って来たのはお前達だな?」
「は、はい!」
「あ?」
「ワタシはペラップ♪ここらでは一番の情報通であり・・・プクリン親方の一の子分だ♪」
そんなぺラップを見て伊佐那は自分が腹減っていることに気付く。
今、炎を出したら美味く焼きあがるかなとか不謹慎な事を考えている。
「勧誘やアンケートならお断りだよ。さあ、帰った帰った」
「んだと、こら!?」
「ち、違うよ!そんなことで来たんじゃないよ。私達、探検隊になりたくて・・・」
そして勢いをつけて一気にずっと望んでいた事を口にする。
「ここで探検隊の修行をするために来たの」
「えっ!た、探検隊!?」
物凄く驚いた様子でべラップが言う。
そうとう衝撃受けたのか、こちらに背を向けて泣きながら何か言っている。
「今時珍しい子だよ。このギルドに弟子入りしたいとは・・・
あんな厳しい修行はもう、とても耐えられないと言って・・・
脱走するポケモンも後を絶たないというのに・・・」
あまりにも不吉な呟きに伊佐那だけでなく、砂月も不安になる。
そしていまだ泣き続けるぺラップに砂月が話しかける。
「あの・・・探検隊の修行ってそんなに厳しいの?」
「はっ!?いやいやいやいやいやいや!!
そ、そんなことないよ!探検隊の修行はとーってもらくちん!
そっかー♪探検隊になりたいなら早く言ってくれなきゃー♪フッフッフッフ♪」
「・・・・・・なんか急に態度が変わったね・・・」
「俺、嫌な予感しか湧いてこねぇ・・・」
お互いに不安を口にするが、ここまで来た以上は腹を括る。
「じゃ、さっそくチームを登録するからついてきてね♪」
そう言ってぺラップは歩き出す。
二人は不安が拭いきれず、動けないままである。
「なにしてんの?こっちだよ♪さあ、早く♪ここはギルドの地下二階」
そう言われて辺りを見回す。
さっきと違い、限られたポケモンしかいない。
「主に弟子達が働く場所だ。チームの登録はこっちだよ。さあ」
「わあ!ここ地下二階なのに外が見えるよ!」
砂月がいつの間にか窓の傍まで移動して、外を見てはしゃいでいる。
可哀想だからぺラップの話聞いてやれよ。
「いちいちはしゃぐんじゃないよ!このギルドは崖の上に建っている。だから外も見えるんだよ!」
「へえ~っ」
結構良い造りしているんだな、と思わず感心してしまう。
確かにそれならギルド内も暗く湿っぽいものにならない。
その上、自然と同化しているような物だから強固だろう。
ぺラップに付いて行き、部屋の前で止まる。
「さあ、ここがプクリン親方のお部屋だ。くれぐれも・・・くれぐれも粗相がないようにな」
妙に恐々と話しかけてくる。
プクリンだろ?ピンクの丸い物体だろ?そこまで怖いものじゃないだろ?
むしろ愛らしい姿じゃないのか・・・あれ。
「親方様。ペラップです♪入ります」
扉を開けて入っていけば、丸い所々に宝が転がっている部屋。
絨毯の上には多分、親方のプクリンの後姿。
「親方様。こちらが今度新しく弟子入りを希望している者達です」
ぺラップが敬うように告げる。
が、返事が返って来ない。
何だこの雰囲気・・・怖いぞ!?
「親方様・・・親方様?・・・」
「やあっ!!」
突然の元気な挨拶に柄にもなくびっくりする。
一瞬、襲撃とか心臓発作とか間違えそうになった。
「ボク、プクリン!ここのギルドの親方だよ?探検隊になりたいんだって?じゃ、一緒に頑張ろうね!」
明るい子供の様に話す・・・と言うより妖精みたいだな。
なんていうか・・・無邪気で怖さが計り知れない所とか・・・
「とりあえず探検隊のチーム名を登録しなくちゃ。キミ達のチームの名前を教えてくれる?」
「ええ?チームの名前?チームの名前なんて考えてなかったよ」
弟子入り段階で既にチーム名?
良いのか?それ。だってなぁ、普通は卒業した後にチームなんじゃ・・・
まぁ、いっか。何かもう色々と面倒臭くなってきた。
そう考えてたら砂月が話しかけてきた。
「伊佐那。何か良い名前ある?」
(名前ねぇ・・・)
それはかなり難しい問題なんじゃ・・・
そうだなぁ・・・そういえば昔聞いたような話で面白いのがあったな。
【ハーメルンの笛吹き男】
鼠被害で困っていたハーメルンと言う街に現れた笛吹き男
街からお礼を貰う代わりに鼠を街から追い出す
街は大喜びしたが、お礼は払わなかった
男は怒って街中の子供を連れ去り、どこかへ消えてしまった
誰かが言った「アレは悪魔だ!!」
でも街の人間が約束を破ったのがいけない
さて・・・街の人間と笛吹き男・・・どちらが悪魔なのか?
それは誰も知らない・・・
【終わり】
(なんて話あったよなぁ・・・)
探検隊となればそんな風に迷惑かけたり、かけられたり、助けたり、助けられたり・・・
そんな事も幾つかあるかもしれない。
なら皮肉混じりにこの名前にするのも良いかもしれない。
砂月に簡単に名前だけ告げる。
「・・・ハーメルン!?ハーメルン!!うん!いい名前だね!気に入ったよ!」
嬉しそうに砂月が賛同してくれた。
ここまで無邪気に嬉しがられると、由来や皮肉混じりと言うのは教えない方が良さそうだ。
「決まりだね!じゃあハーメルンで登録するよ」
そう言って何やらいそいそと体を動かし始める。
砂月はワクワクした目でそれを見つめている。
楽しそうで何よりだ・・・俺は疲れたがな。
「登録♪登録♪皆登録・・・」
なにやら様子がおかしい。
嫌な予感がする。
「たあーーーーーーーーーーーーっ!!」
いきなりの大声というか気合のかけ声というか。
プクリンから出されたその声にひたすら驚く。
その声量はその可愛らしい大きい丸い腹から出ているのか!?
「おめでとう!これでキミ達も今日から探検隊だよ!」
そして後ろの方から何かを探し出して、前に持ってきた。
「記念にこれをあげるよ」
ポケモン探検隊キットと書かれた箱。
あるもんだな、そういうの・・・1パック何円だろう。
とか言う馬鹿な考えが頭を横切る。
「ポケモン探検隊キット?」
「うん。探検隊に必要な物なんだよ。早く中を開けてみて」
言われるままに砂月はキットを開ける。
中には探検隊バッジと不思議な地図、トレジャーバックと言われる物が入っていた。
至れり尽くせりって感じで、貰っても良い物なのだろうかと少し気が引ける。
「わあ~!色々入ってる!!」
「凄いな・・・」
「まず探検隊バッジ。探検隊の証だよ。
そして不思議な地図。とても便利な地図なんだよ。
「最後にトレジャーバッグ。ダンジョンで拾った道具を取っておけるんだよ」
中々の便利さに探検隊良いかもと思い始めている。
結構宝持ち帰るの大変そうだと思っていたが、平気らしい。
地図が状況に応じて広がっていくのも便利だ。
「またキミ達のこれからの活躍によって、バッグの中身もどんどん大きくなっていくという・・・
とても不思議バッグなんだよ♪」
最後のは不思議で済ませて欲しくないな、と思ったがあえて無視した。
どうせ疑問に思って意味無いし、便利ならそれで良いだろう。
「トレジャーバッグの中を見てごらん」
見ればスペシャルリボンとモモンスカーフが入っていた。
でもなんで入っているんだ?
「その2つの道具は特別な物。キミ達の探険にきっと役立つと思うよ♪」
どうやらプクリンが入れてくれたらしい。
砂月が嬉しさのあまり、涙目になっている。
「あ、ありがとう!私達これから頑張ります!」
「うん。でもまだ見習いだから頑張って修行してね!」
「はい!伊佐那!頑張ろうね!!」
「ああ。そうだな」
ぺラップに案内されながら、小さな部屋へとたどり着く。
「ここがオマエ達の部屋だ♪」
「わ~い!ベッドだあ!」
草を編んで出来たようなベットに、砂月ははしゃぎながらダイブする。
年齢が分からないので、注意しようにも出来ない。
見える人間外見年齢的には・・・ヤバイとは思うんだが・・・
「これからオマエ達には住み込みで働いてもらう」
まさかの女(年頃)との同棲を言い渡された。
いや、結局は年齢が分からないので、小学校のお泊り会だと自分に言い聞かせる。
それでも自分の気持ち的には微妙だ。
「明日から忙しいぞ♪早起きしなきゃならんし規則も厳しい」
俺があからさまに嫌な顔をしたら、どこからがハリセンを出してきて、それで頭を殴られた。
良い音を出す鳥だけあって、ハリセンの音も良い。
が、滅茶苦茶に痛い。
「夜更かししないで今日はもう早めに寝るんだぞ♪じゃあな」
夜になり、部屋の中が暗い闇に満ちる。
ほんのりと月明かりだけが部屋を照らす。
「・・・ねえ伊佐那。まだ起きてる?」
背中を向けて寝ている俺に砂月が話しかけてきた。
その声はどこか嬉しさで弾んでいる。
「私、今日はもうずっとドキドキだったけど・・・」
そう言って今日の事を思い出して、小さく笑っている。
確かに普段じゃ味わえない、面白い出来事に多く遭遇した。
「でも思い切ってここに来て良かった」
少し一息をついた後、砂月は静かに抱えてた不安を打ち明けてきた。
「プクリンも、もっと怖いのかと思ったけど案外優しそうだったしさ・・・」
いや、あれはあれで充分怖いと思うが、あえてそれは口に出さなかった。
だが、個人的には少し苦手の部類だ。
「明日からまた色んな事がありそうだけど、でも私そんなに怖くない」
砂月の声が少し大きくなり、早口になってきた。
「逆にこれからどんな冒険があるんだろうって、ワクワクしてるんだよ」
そこで大きな欠伸が砂月の口から漏れる。
「・・・少し眠くなってきちゃった・・・明日から頑張ろうね。じゃあね。伊佐那・・・おやすみなさい・・・」
あっという間にギルドに入門してしまった・・・
確かに探検隊をやっていたら金銀財宝ガッポリ・・・いやいや。
ワクワクするし・・・砂月といるのも楽しそうだが・・・
俺は誰なんだ?
なんでポケモンに?
なぜあの浜辺にいたんだ?
やべ・・・眠くなってきた・・・
まぁ、あとで考えるか・・・
とりあえずはギルドで稼ぎまくってやる
そうすれば見てくるだろうよ・・・
いけ好かない真実とやらもな・・・・
あとがき
主人公がヒノアラシでごめんなさい、ヒノアラシファンな方(土下座)
いや、でもまじでコイツこんな性格なんです。
女好きだし、未成年のくせして平気で酒飲むわ、回りに迷惑を掛けるわ・・・
しかもツンデレのツンしかない男です!!(それはただのツンだ)
止められる人は現時点では親方かぺラップかな・・・後は後半では●●・・・(何故伏字にしたし)
そんなこんなで続きます。
一応は原作に沿って頑張りたいですが、どうなるやら・・・
ミュウ様、力を貸して!!(ミュウは最強だと信じて疑いません)
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